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大殺山 袖沢南沢小屋場沢〜本沢

袖沢の親しまれ具合は順に、袖沢御神楽沢、袖沢北沢、大きく空いて袖沢南沢源流域であろう。なぜだか日の当たらない南沢源流域であるが実は興味深い。南沢は噴出岩地帯で壮大な岩壁を抱えており他の沢とは様相がまるで違う。さらに源流域の源頭部にはナメがひたすら続くという噂も耳にする。こんなにも魅力的であるのに足を運ばないなんて怠慢と言わざるを得ない。壮大な岩壁とナメの天国、その先にある悍ましい名前の大殺山とは。 我々一行 はその謎を解明すべく南沢の奥地へと向かった。

白戸山 袖沢南沢二ノ沢〜一ノ沢

白戸山と聞いてピンとくる人はそうそう居ないし、白戸山の沢登りと聞いて「いいね!」と言う人なんてもっといない、と思っていた矢先に友人の口からその単語が出てきた時は仰天した。こんなマニアックな場所に興味を持っている人が存在したなんて信じ難い。とは思ったもののよくよく考えてみると興味を抱きそうなのは我々南会津ラバーズぐらいのものだろう。

佐梨川 雪山沢

佐梨川を構成する各沢の中でも、郡界尾根に突きあげる金山沢、雪山沢、桑ノ木沢は越後を代表する屈指の沢であろう。これらの沢は源流部に奥壁を抱え、総じて「佐梨川奥壁」と呼ばれている。中でも代表的な金山沢奥壁は圧倒的なスラブ壁を有し、登山者を迎えているが、雪山沢を遡行して奥壁を登ったという話はほとんど聞かない。奥壁は登れるのか、登れないのか。未知への不安を抱え「サナシ」へ向かう。

鬼ヶ面山 只見沢 角ルンゼ

「マンモス尾根」「ニードルルンゼ」「角ルンゼ」とオニガツラには男心をくすぐる名前のついたルートが存在する。合理的で論理的な山登りも良いが、名前がカッコいいから登りたい、というような心情的な理由で山登りをするのも自然でよろしいではないか。

鬼ヶ面山 只見沢 乗越沢

鬼ヶ面山東面の岩壁で最もポピュラーなルートが乗越沢であるらしい。オニガツラと親しむ為にと、フレンドリーな乗越沢に夏の時期赴いてみた。春に見た乗越沢の大滝は、夏はすっかり枯れて、水量ちょろちょろのスラブとなっていた。気分良く登っている最中、突如雷雨に見舞われ、瞬く間にスラブは大滝と化した。ハーケンを打ってなんとか逃げ帰ったが非常に恐ろしかった。残してきたハーケンが気になり続けていたので、回収もかねて秋に再訪した。

三国川 栃ノ木沢 コブシ沢

十字峡から暫く林道を歩き、栃ノ木沢出合で入渓する。栃ノ木沢左岸には地形図に記載が無い堰堤まで左岸に道がつけられているが、下部から遡行する。沢を歩くとすぐになかなか味わいのある古の堰堤がある。ゴルジュ地形を過ぎ、鍋沢を見送ると再びゴルジュになるが先程とは違い水深が結構深そうだ。静かに泳いでゴルジュに侵入すると2m滝が迎える。楽勝かと思いきや、水圧が強く跳ね返される。ショルダーで突破して続く4m滝を激しくヌメる右壁から登る。少し開けた沢を歩くと5m滝が出てくるが登れず巻く。沢が左に曲がる所で6m滝。これも登れず巻くと左岸の林道に出てしまった。なかなか楽しめた下部の遡行であった。歩くとすぐに堰堤にぶつかる。堰堤を越えてもまだまだ本流である。しばらく大きな滝は無いが淵を泳いだり時折腰まで浸かったりと水遊びを楽しめる。金掛沢出合の10m滝登ると沢幅が圧縮されゴルジュ帯になる。3mCS滝を左岸から巻くと、予想以上に追い上げられた。灌木をトラバースしていくとスラブに突き当たる。下降点を探っていると捨て縄の残置があった。懸垂で沢に復帰し、少し歩くと6mCS滝。これをツッパリで登りゴルジュ帯の小滝を登っていくと、ようやくコブシ沢出合である。出合の滝を快適に越えると断続的に滝が現れる。うまい具合に登っていくと、地形図に記される1つ目の大滝にぶつかる。左から登り再び連瀑。ほぼ水線通しで登れて、巻きも大して悪くなく楽しい。2つ目の大滝は、下部5mがやや渋くA0で一歩上がると、脆い岩に注意は必要だが快適に登れる。大滝の上はとりわけ難しい滝はなく源頭部の様相だ。最後は藪を少し漕いで日向山の登山道に出る。 古の堰堤 水圧の強い2m滝 4m滝 左岸から巻くと道に出た 淵を泳いだり滝を登ったり 金掛沢出合の滝 金掛沢 ゴルジュが続く 3mCS滝 6mCS滝 コブシ沢出合 快適な連瀑帯 地形図1つ目の大滝 再び連瀑帯 ほぼ水線通しで登れる 地形図2つ目の大滝

猿倉山南壁

「み・な・み・あ・い・ず」と声に出してみただけでこのエリアに夢中になってしまうようなたいていの山好きならば、南会津の超秘境岩峰「猿倉山南壁」に行きつくのは自然の流れであろう。村杉半島は白戸川と只見川を隔てた山地で田子倉湖により隔絶されているため、アプローチにやや苦労するのは周知のとおりである。そんな場所柄、猿倉山南壁に行けるような、たいていの山好きはN澤K氏以外には知らない。