南会津の白戸山と聞いてピンとくる人は相当な南会津フリークだろう。登山大系2には「白戸山へと突きあげる三本の小沢があり、(中略)かなりの急傾斜でナメ滝が続き、おもしろ味のある沢である」と白戸山の沢に関する興味をひく記述がある。
袖沢林道を歩き南沢へ歩く。一ノ沢を見送り次に南沢へ流入する二ノ沢に入る。小滝を2つの登ると正面にはどっしりスラブ壁が構え、右からはナメ状の大滝が流れ落ちる。登ってみると傾斜は意外と緩く、スタンスも豊富でフリクションも良好なのでグングンと登れる。上部で傾斜が一度緩み平坦地を少し歩くと、奥に見事な柱状節理の30m滝がかかっている。シャワークライミングで快適に登れそうであるが水温低く断念した。左壁のブッシュ混じりの岩壁から巻き上がるが、岩はやや脆くちょっぴり嫌らしいスラブがあるので気を付けたい。滝上に上がると、ゆるやかなナメ床が伸びており下部との渓相のギャップに萌える。ここからはナメのハイウェイが山頂直下までずっと続き、ナメナメの渓相にメロメロになること間違いなし。穏やかな秋のブナ林に包まれ気分は最高。沢中には意外なところに先人の痕跡が残っており驚いた。白戸山山頂からは梵天岳と丸山岳がよく見える。下降は一ノ沢へとる。こちらもひたすらナメが続く。お腹いっぱいナメを味わうと、一ノ沢のナメ状大滝の上に出た。下降は難しいかと思いきや、ロープを使わずともズリズリ慎重に降りることができるし、不安があればブッシュから降りることもできるので安心だ。一ノ沢のスラブも実に見事である。機会を見て登りたいものだ。滝の基部からの下降は小滝がいくつか出てくるがとりわけ問題になるような滝はない。
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ナメ状大滝
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ナメ状大滝中間部
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ナメ状大滝上部 |
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柱状節理30m滝 |
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水線も登れるだろう |
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左壁に取り付く |
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ナメ
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ナメナメ
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ナメナメナメ
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丸山岳と梵天岳
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ナメナメナメナメ
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ナメナメナメナメナメ
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一ノ沢のスラブ
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一ノ沢下部 |
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